<野球人口増加プロジェクト>もっと野球を
野球をする子供が減少する中、川口市内の市立中25校の野球部が「野球人口増加プロジェクト」と題した取り組みを昨年度から始めた。
野球に親しんでもらおうと、中学の野球部員が小学生と一緒にボール遊びをしたり、髪方の丸刈りを強制したりしないなどの内容。関係者は「川口の取り組みがモデルケースとして広がってくれれば」と期待される。
「走れ走れ!」「思い切り振って」、川口市の市立安行東中の校庭で、小学生15人が同行の野球部員と一緒にボールを打ったり追いかけたりして楽しんだ。難しいルールはなく、軟らかいバットとボールを使って打って走るという簡単な遊びである。参加した小学生は「ボールを飛ばして楽しかった」「野球をしたいと思った」と笑顔をみせていた。
活動を見守った同校野球部顧問の教諭は「ボール遊びが禁止されている公園も多いが、小学生が野球に触れる機会を増やしたい」と話された。
公益財団法人「日本中学校体育連盟」の調査によると、2016年度の全国の中学校の軟式野球競技人口は約18万5000人で2006年比で約4割減の約11万7000人も減少した。川口市内でも野球部員の減少が続き、同校も今年、1年生9人が入部し2年ぶりに野球部が復活したばかりで同校のように9人ぎりぎりで活動する学校も少なくないという。
こうした現状を打破しようと、川口市内の野球部がある市立中全25校がプロジェクトを始めた。特に力を入れているのが野球に興味を持ってもらうことでプロジェクトに関わる市立東中の野球部顧問の教諭は「野球に興味がないわけではないと思う、必要なのはきっかけづくり」と話された。
また、参加した25校全てで「丸刈りの強制禁止」も打ち出した。教諭らによると「丸狩りが嫌だから入部しない」というケースもあるためで、子どもたちは「野球部=丸刈り」というイメージが強いといい、「無理に丸刈りにしなくてもいい」と顧問が生徒に伝えている。
今後は各校の部員数や入部理由などを調査し、プロジェクトにいかすという、教諭は「1,2年で結果が出るとは思ってないが、10年後を見据えて取り組みたい」と期待し意気込んでいました。プロジェクトにより野球人口が増えることを期待しております。