川口多文化共生「支え合い助けあうことが大事」……拓殖大教授
国籍を超えた共生を目指す勉強会「かわぐち世界旅行」が9月18日、外国籍住民が多い埼玉県川口の複合施設「キュポ・ラ」で開かれ、参加した市民ら約80人が活発な議論が展開されました。
人口約59万人の埼玉県川口市には、県内自治体で最も多い約2万9000人の外国籍市民が住んでおり、東京都内への交通の便の良さなどから増加傾向にあります。
勉強会では、ミャンマーなどを支援する主催団体「民族フォーラム」山本理事長さんが「地球的な視点で地域を見ることが重要。みんなで多文化共生のまち作りを進めたい」と発言。続いて拓殖大学の赤石教授が基調講演し「国際協力は一方通行でなく、共に支え合い助け合うこと」と強調された。また、紛争が続くシリアで支援活動に携わっていた元青年海外協力隊員が「シリアは紛争前は治安も良く、物価も安く、ヨーロッパの国のようだった」と振り返った。
座談会には、韓国やインドネシアなどの外国籍住民4人が参加し、会場からの質問に答えた。10年前に日本人男性と結婚して来日したというインドネシア出身の参加者さんは「すしも納豆も大好きで最初、わさびをたくさん付けて食べ、笑われた」と笑顔で失敗談を披露された。
川口に住んで20年というバングラディッシュ出身の参加者さんは「日本の母親が子供を2人を自転車に乗せて走るのは見ててとても怖い」とユーモラスに話していた。
メモをとりながら熱心に聞いていた別の日本人参加者さんは「知らないことが分かり有意義だった。日本人と外国籍住民が互いに理解しあうため、今後も勉強会を続けて欲しい」と話されていました。