タイの国会議員団が川口市役所を行政視察

地方自治を学ぶためタイから来日

日本の国会に相当するタイの国家立法評議会の議員団が6日、地方自治制度を学ぶため、埼玉県川口市青木2丁目1番1号川口市役所を訪れ、奥ノ木市長や担当者から、市の概算や予算、市町村合併などについて説明を受けた。奥ノ木市長は「政令都市を除いて全国で3番目に人口が多い川口で、是非地方行政の詳細について理解を深めてほしい」と歓迎された。

軍事政権下のタイでは2016年8月に国民投票で新憲法草案が承認され、民政復帰に向けた総選挙を年内に実施する方針。新憲法下で検討中の地方制度改革では、現在の7000を超える自治体の合併や、合併に伴う市長らを住民の選挙で選ぶ事などが課題となっている。

この日は、同評議会地方行政委員会のチャンチャイ・プトン委員長を団長に、議員と議員スタッフら17人が訪れた。

視察後、プトン団長は「2度合併の話しが持ち上がり、失敗と成功の両方を経験した川口市の実例が大変参考になった。住民自らが合併で意見を発信することや、関係市長がらが一堂に会して合併をスムーズに進める協議会の仕組みが印象深かった」と話された。

 タイの地方分権の動き

タイでは1997年の新憲法制定で、地方自治体への権限移譲、地方行政機関の長の直接選挙が規定され、各種法律が整備されつつあるものの、具体策の実施に当たっては手探りの部分が多いようで、日本の地方分権の実績や行政システムについて情報を収集したり自治体の行政の現場を調査研究しているところで、そのような中にあって、タイにおける地方分権の動きを取りまとめることは、国レベルで見た場合に、今後のタイに対する助言を行う上で意義がある事に思われます。又日本の地方自治体にとっても、タイの地方行政を取り巻く重要課題について知っておく事は、交流協力を行う上で役立つ事と考えられます。

特にタイの地方公務員に関する人材育成の問題を取り上げ、その研修の状況や今後の取組みを紹介することは、日本の地方自治体にとって、タイとの交流協力を行う上での基本的な情報を得ることになるだけでなく人材育成についてもより踏み込んだ形の交流を展開する上でも有益なものと考えられます。

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